「認定日までに求職活動の実績が2回いる」と言われたけれど、何をすれば1回になるのか、ネットで求人を見るだけではダメなのか、体調が悪くて動けないときはどうするのか——初めて失業保険を受ける人がいちばん戸惑うのがここです。
結論から言うと、求職活動実績は「求人に応募する」か「ハローワークで職業相談を受ける」の2つで、ほぼ全員が無理なく作れます。ハローワークの職業相談は窓口で10〜15分話すだけで1回になり、その場で受給資格者証にハンコを押してもらえるので、迷ったらこれです。
人事・労務として離職票を何百枚も書き、退職支援の会社で1,000件以上の相談を受けてきた立場から、何回必要か・何が認められるか・最短で作る方法・失業認定申告書の書き方・やってはいけないことを整理します。
・認められる活動/認められない活動の一覧
・最短・最小の手間で2回作る方法
・失業認定申告書の書き方(方法の記号・活動日・機関名)
・体調が悪い・小さい子がいる・地方で求人が少ない人の作り方
・嘘の実績を書いたらどうなるか
結論|必要回数は「認定日までに原則2回」。初回は1回
| 認定のタイミング | 必要な実績 | 補足 |
|---|---|---|
| 初回の認定日まで | 1回以上 | 待期満了後から初回認定日の前日まで。雇用保険説明会(初回講習)への参加が1回に数えられるハローワークが多い |
| 2回目以降の認定日 | 2回以上 | 前回の認定日から今回の認定日の前日までの4週間(28日)に2回 |
| 給付制限がある人(自己都合退職など) | 給付制限が明けたあと最初の認定日の前日までに原則2回以上(説明会参加を含む) | 2025年4月から給付制限は原則1か月。以前の「3か月=3回」の情報が残っているので、受給資格者のしおりで管轄の回数を確認 |
| 再就職が決まって最後の認定 | 就職日の前日までの期間について申告 | 内定先への応募が実績になっているので通常は問題なし |
認められる活動・認められない活動の一覧
| 活動 | 実績になる? | ポイント |
|---|---|---|
| 求人への応募(ハローワーク・転職サイト・企業HP・エージェント経由) | ○ | 応募した時点で1回。書類選考で落ちても実績になる。応募先名・応募日・結果を申告書に書く |
| ハローワークでの職業相談 | ○ | 窓口で相談するだけで1回。受給資格者証に相談の記録(ハンコ)が押される。最も確実で簡単 |
| ハローワークの職業紹介を受ける | ○ | 紹介状を受け取った時点で1回。応募すれば別の1回にはならない(同一の流れ)とされることが多い |
| 許可・届出のある民間の職業紹介(転職エージェント)での相談・紹介 | ○ | 面談・キャリア相談が1回。エージェント名と日付を記録 |
| ハローワーク・公的機関・民間のセミナー・講習 | ○ | 受講証明・参加記録が必要なことがある。オンラインセミナーも可とする窓口が多い |
| 個別相談ができる企業説明会 | ○ | 合同説明会でブースを回って個別に話した場合など |
| 再就職に必要な国家試験・検定の受験 | ○ | 受験票・結果通知を保管 |
| 求人サイトで求人を見るだけ | × | 閲覧・検索は実績にならない |
| 転職サイト・エージェントに登録するだけ | × | 登録は実績外。登録後に応募や面談をすれば○ |
| 知人・友人に紹介を頼む | × | 実績にならない |
| 認定日当日の活動 | △ | その日の活動は次回の認定期間に回される扱いが多い |
最短・最小の手間で「2回」を作る方法
状況別の作り方
| 状況 | おすすめの作り方 |
|---|---|
| 体調が悪くて外出がつらい | ハローワークインターネットサービスからのオンライン応募+オンラインセミナー。外出は認定日だけに絞る。長期で働けないなら受給期間の延長を検討 |
| 小さい子どもがいる | 認定日に子連れで来所し、その足で職業相談(1回目)。家でオンライン応募(2回目)。マザーズハローワークがある地域は相談員が慣れている |
| 地方で希望職種の求人が少ない | 転職エージェントのオンライン面談が1回になる。在宅勤務求人への応募も可 |
| 職業訓練を受けたい | 訓練の相談自体がハローワークでの職業相談=1回。受講が決まれば訓練期間中は出席で認定される |
| すでに内定先が決まっていて就職日まで期間がある | 内定先への応募が実績。追加で職業相談を1回受けておくと安全 |
スケジュールで見る|認定日と実績の関係(自己都合退職の例)
「いつからいつまでの活動が、どの認定日に数えられるか」を時系列で押さえると、慌てなくなります。2025年4月以降の自己都合退職(給付制限1か月)の一般的な流れです。
| 時期 | やること | 実績のカウント |
|---|---|---|
| 離職票を持ってハローワークへ(求職申込み) | 受給資格決定。しおりを受け取る | この日は実績にならない |
| 待期7日 | 失業状態の確認期間 | 実績は不要 |
| 雇用保険説明会(受給資格決定から1〜3週間後) | 制度説明・失業認定申告書の書き方の説明 | 参加が実績1回になるハローワークが多い |
| 給付制限(原則1か月) | 求人に応募・職業相談 | ここでの活動は初回の認定に数えられる |
| 初回認定日 | 申告書を提出。給付制限中の失業を認定 | 初回は1回以上(説明会分で足りることが多い) |
| 認定日〜次の認定日の前日(28日) | 応募1回+職業相談1回など | 2回以上 |
| 2回目の認定日 | 認定→数日後に振込 | 以降は4週ごとに同じ |
失業認定申告書の書き方
認定日に提出する「失業認定申告書」の3欄(求職活動の状況)に、活動ごとに次の4点を書きます。
| 欄 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 求職活動の方法 | (ア)ハローワーク等での職業相談・紹介 /(イ)民間の職業紹介機関 /(ウ)応募 /(エ)セミナー等 など、しおりの記号 | (ア) |
| 活動日 | 相談・応募・受講した日 | 9月12日 |
| 利用した機関の名称 | ハローワーク名、エージェント名、応募先の企業名 | 〇〇ハローワーク/株式会社〇〇 |
| 求職活動の内容・応募の結果 | 職業相談の内容、応募した職種、選考の結果(結果待ちなら「結果待ち」) | 事務職に応募・書類選考中 |
- ✅ 雇用保険説明会(初回講習)に参加した回は、初回の申告書に「説明会参加」として書く(ハローワークの案内に従う)
- ✅ ハローワークの職業相談は受給資格者証に記録が残るので、申告書との日付が一致しているか確認
- ✅ ネット応募は応募完了メール・応募履歴のスクリーンショットを残す。提示を求められることがある
- ✅ 記入に迷ったら空欄で持って行き、窓口で聞きながら書くのが一番安全(書き直しはよくある)
嘘の実績を書いたらどうなる?「ばれる・ばれない」の前に
「応募していないのに応募したと書く」「架空のセミナーを書く」は、不正受給にあたります。ハローワークは応募先に照会できますし、申告内容の矛盾から調査に入ることもあります。
| 発覚したら | 内容 |
|---|---|
| 支給の停止 | 不正が判明した日以降の基本手当はすべて支給されない |
| 返還 | 不正に受け取った額の全額返還 |
| 納付命令 | 返還額の最大2倍の納付を命じられることがある(合計で最大3倍、いわゆる「3倍返し」) |
| 悪質な場合 | 詐欺罪として刑事告発の可能性 |
求職活動実績に関するよくある質問
まとめ|迷ったらハローワークの職業相談。応募は「本気の2件」で
- ✅ 必要回数は認定日までに原則2回、初回は1回。給付制限がある人はしおりで確認
- ✅ 応募とハローワークの職業相談で誰でも作れる。閲覧・登録・知人依頼は実績外
- ✅ 認定日の帰りに職業相談を受ければ、次回の1回目がその場で確保できる
- ✅ 申告書は「方法の記号・活動日・機関名・内容と結果」の4点。迷ったら窓口で聞きながら書く
- ✅ 嘘は不正受給(最大3倍返し)。足りないなら正直に不認定を受けたほうがはるかに安全
実績づくりは「こなす作業」ではなく、次の職場を見つける行動そのものです。本気で受けたい求人を2件見つけるつもりで動けば、認定日の心配は自然と消えます。
※本記事はハローワークが公表している求職活動実績の取り扱い(認められる活動・必要回数)をもとに2026年9月時点で作成しています。必要回数の数え方や認められる活動の範囲はハローワークごとに案内が異なるため、「雇用保険受給資格者のしおり」と窓口の案内を最終的な基準にしてください。



