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「派遣先の職場がつらくて、もう行けない」「契約期間の途中だけど、辞めてもいいの?」「派遣会社の担当者に言いづらい」。派遣で働いている方からは、こうした悩みをよく聞きます。
先に結論を書くと、派遣社員でも退職代行は使えます。ただ、派遣は「雇っている会社(派遣元)」と「働いている職場(派遣先)」が別なので、誰に退職を伝えるのかと、契約期間の途中かどうかで注意点が変わります。この記事では、人事・労務の仕事を10年してきた立場から、条文を確かめながら、派遣社員が退職代行を使うときのポイントを整理します。
・無期雇用派遣なら、申し出から2週間で辞められる(民法627条)
・登録型派遣(契約期間あり)の途中退職は、やむを得ない事由が必要(民法628条)。話し合いで辞める日を決めることが多いので、交渉できる労働組合か弁護士の退職代行を選ぶ
・契約期間が1年を超える契約なら、1年を過ぎた後はいつでも退職を申し出られる(労働基準法137条)
目次
派遣社員の退職は「派遣元」に伝える
労働者派遣法では、労働者派遣を「自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させること」と定めています。つまり、あなたを雇っているのは派遣会社(派遣元)で、毎日働いている職場(派遣先)は仕事の指示をしている立場です。
そのため、退職の意思は派遣元に伝えます。退職代行に頼む場合も、連絡先は派遣会社の担当者や支店です。有給休暇を与えるのも、離職票などの書類を出すのも派遣元です。
| 派遣元(派遣会社) | 派遣先(働いている職場) | |
|---|---|---|
| あなたとの関係 | 雇用契約を結んでいる | 仕事の指示をしている |
| 退職の連絡 | ここに伝える | 派遣元から伝わる |
| 給料・有給・離職票 | 派遣元が対応 | — |
| 貸与品・私物 | 派遣元に返し方を確認 | 職場に置いた私物の受け取り方を相談 |
出典:e-Gov法令検索「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」第2条
無期雇用か、契約期間ありかで辞め方が変わる
無期雇用派遣(常用型)の場合
派遣会社と期間の定めのない雇用契約を結んでいる場合は、正社員と同じく、退職を申し出てから2週間で雇用は終わります(民法627条)。残っている有給休暇を使って、その2週間を休む方法もあります。
登録型派遣(契約期間あり)の場合
多くの派遣社員は、3か月や6か月などの期間を決めた契約で働いています。期間を決めた契約では、民法628条により、やむを得ない事由があるときに直ちに契約を解除できるとされています。同じ条文で、その事由が一方の過失によって生じたときは、相手方に損害賠償の責任を負うとも定められています。
実際には、体調を崩した、ハラスメントがあるなど事情を伝えたうえで、派遣元と話し合って退職日を決める(合意して辞める)ことが多くなります。だからこそ、話し合い(交渉)ができる運営元を選ぶことが大切です。
1年を超える契約なら、1年を過ぎた後は辞めやすい
労働基準法137条では、期間が1年を超える労働契約を結んだ労働者は、契約の初日から1年を過ぎた日以後は、使用者に申し出ることでいつでも退職できるとされています(高度な専門知識を持つ人や60歳以上の人など、一部を除く)。
出典:e-Gov法令検索「民法」第627条・第628条、「労働基準法」第137条
派遣社員が退職代行を選ぶときのポイント
| 運営元 | できること | 派遣社員の場合 |
|---|---|---|
| 民間企業 | 退職の意思を伝える | 契約期間の途中で辞める日を話し合う場面では、交渉ができない |
| 労働組合 | 伝える+団体交渉 | 退職日や有給の消化を派遣元と話し合える |
| 弁護士 | 代理人として交渉・請求 | 損害賠償をほのめかされている、未払いがあるなど、法的なトラブルにも対応できる |
人事の立場から言うと、派遣会社は次の派遣先の手配もあるため、退職の話が早く決まるほうが助かる面もあります。連絡がつかなくなるより、退職代行を通してでも意思と事情をはっきり伝えるほうが、結果として話がまとまりやすくなります。
なお、退職代行を使って辞めた派遣会社からは、その後の仕事を紹介してもらいにくくなることも考えられます。同じ派遣会社で次の仕事を探したい場合は、その点も考えて決めましょう。
退職代行から派遣元に伝えてもらうこと
申し込むときに次のことをまとめておくと、派遣元とのやりとりが1回で済みやすくなります。
- ✅ 退職の意思と、希望する退職日
- ✅ 雇用の形(無期雇用か、契約期間ありか)と、今の契約の終わりの日
- ✅ 残っている有給休暇の日数と、使い切りたいかどうか
- ✅ 離職票・源泉徴収票などの書類を送ってほしい住所
- ✅ 社員証・入館証・制服・パソコンなど、返す物と返し方(郵送など)
- ✅ 派遣先に置いてある私物の受け取り方
- ✅ 派遣会社の寮に住んでいる場合は、退去の希望日
退職代行を使って派遣を辞めるまでの流れ
派遣社員におすすめの退職代行
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辞めたあとのお金も確認しておく
派遣社員の失業保険は、契約期間が満了して辞めたのか、期間の途中で自分から辞めたのかで扱いが変わることがあります。辞める前に、離職票に書かれる理由と、受け取れる時期の目安を確認しておきましょう。
よくある質問
まとめ|派遣社員は「派遣元に伝える」「契約期間を確認する」
- ✅ 退職を伝える相手は派遣元(派遣会社)
- ✅ 無期雇用派遣なら、申し出から2週間で辞められる(民法627条)
- ✅ 契約期間の途中なら、やむを得ない事由が必要(民法628条)。交渉できる労働組合か弁護士へ
- ✅ 1年を超える契約は、1年を過ぎた後はいつでも退職を申し出られる(労働基準法137条)



