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「定年で辞めたら、失業保険はもらえるの?」「年金をもらいながら失業保険も受け取れる?」「少し休んでから仕事を探したいけど、期限はある?」——定年を迎える人から、いちばん多く受ける質問です。
結論から言うと、60〜64歳で定年退職した人は、働く意思があれば失業保険(基本手当)を受け取れます。定年退職は「自己都合」ではないので、7日間の待期のあと給付制限なしで支給が始まります。一方、65歳以上で辞めた人は基本手当ではなく「高年齢求職者給付金」(一時金)になり、仕組みががらりと変わります。
人事・労務として定年退職者の離職票を何度も書き、退職支援の会社で1,000件以上の相談を受けてきた立場から、ハローワーク・厚生労働省の公開情報をもとに、年齢別のもらい方と注意点を整理します。
・もらえる日数(一般の離職者):雇用保険の加入期間が10年未満90日/10年以上20年未満120日/20年以上150日
・しばらく休みたい人は受給期間を最長1年延長できる(離職日の翌日から2か月以内に申請)
・特別支給の老齢厚生年金を受け取れる人は、基本手当を受ける間は年金が止まる(どちらが得か比べる)
・65歳以上で辞めた人:高年齢求職者給付金(加入1年未満30日分・1年以上50日分の一時金)
目次
60〜64歳で定年退職した人の失業保険|給付制限なしで受け取れる
定年退職は、会社の就業規則で決まった年齢に達したことによる離職です。自分から辞めた「正当な理由のない自己都合退職」ではないので、給付制限はかかりません。ハローワークで求職の申込みをしてから7日間の待期が終われば、認定日ごとに基本手当が支給されます。
ただし、失業保険は「働く意思と能力があり、求職活動をしている人」のための給付です。「もう働くつもりはない」という人は対象外です。受給中は、4週間ごとの認定日までに求職活動をする必要があります。
もらえる日数(所定給付日数)
定年退職者は、原則として倒産・解雇などの「特定受給資格者」ではなく、一般の離職者として日数が決まります(ハローワークインターネットサービスの所定給付日数表)。
| 雇用保険に入っていた期間 | 10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
|---|---|---|---|
| 一般の離職者(定年退職を含む) | 90日 | 120日 | 150日 |
たとえば同じ会社に20年以上勤めて60歳で定年退職した人は、150日分が上限です。なお、再雇用を希望したのに会社から断られたなど、事情によって離職理由の扱いが変わることがあります。離職票の離職理由欄を必ず確認し、実態と違うと思ったらハローワークで相談してください。
いくらもらえる?
1日あたりの金額(基本手当日額)は、退職前6か月の賃金を日割りした額の、60〜64歳はおよそ45〜80%です。賃金が高い人ほど率が低くなり、年齢ごとに上限額があります(上限額は毎年8月に見直し)。自分の金額は、離職票をもとにハローワークで確定します。
しばらく休みたい人は「受給期間の延長」を申請する
失業保険は、原則として離職日の翌日から1年以内に受け取り終える必要があります。定年後にしばらく休養してから仕事を探したい人は、受給期間を最長1年延長できます(大阪労働局の案内)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 60歳以上の定年などで離職し、しばらく休養したい人 |
| 延長できる期間 | 最長1年 |
| 申請期限 | 離職日の翌日から2か月以内 |
| 申請先 | 住所地を管轄するハローワーク |
| 必要なもの | 離職票(-2)など |
年金と失業保険は同時にもらえる?|65歳前は「どちらか」
60〜64歳で特別支給の老齢厚生年金を受け取れる人は、ハローワークで求職の申込みをして基本手当を受け取る間、その年金が止まります(厚生労働省のQ&A)。同時に両方は受け取れないので、「基本手当の総額」と「止まる年金の額」を比べて、多いほうを選ぶのが基本です。
特別支給の老齢厚生年金を受け取れるかどうかは、生年月日と性別で決まり、若い世代ほど対象外になっています。ねんきん定期便や年金事務所で、自分が対象かどうかを先に確認してください。対象でなければ、年金との調整を気にせず基本手当を受け取れます。
65歳以上で定年退職した人は「高年齢求職者給付金」
65歳以上で退職した人は、基本手当ではなく高年齢求職者給付金の対象になります。4週間ごとの認定ではなく、一時金で1回だけ支給されます。
| 雇用保険に入っていた期間 | 支給される日数分 |
|---|---|
| 1年未満 | 30日分 |
| 1年以上 | 50日分 |
高年齢求職者給付金は、年金と同時に受け取れます。また、受給期間の延長(定年による休養)は使えません。詳しい計算と手続きは、次の記事にまとめています。
定年退職後の失業保険|手続きの流れ
退職すると、会社の団体保険が終わったり、収入が給料から退職金・年金・失業保険に変わったりします。現役のころの保障や保険料のままでよいか、辞める前に一度確認しておくと安心です。
- 「ガーデン」は、保険・お金の専門家(プランナー)に無料で個別相談できるサービス
- 住まいの近くのプランナーを紹介してもらえる(運営会社の説明より)
- 相談したからといって、保険に入る必要はありません。合わないと思ったら断って大丈夫です
よくある質問
まとめ|60〜64歳は給付制限なし。休むなら2か月以内に延長、年金とは比べて選ぶ
60〜64歳の定年退職は、給付制限なしで失業保険(基本手当)を受け取れます。日数は加入期間に応じて90〜150日。しばらく休みたい人は離職日の翌日から2か月以内に受給期間の延長を申請し、特別支給の老齢厚生年金を受け取れる人は年金とどちらが得かを比べて選びましょう。65歳以上で辞めた人は高年齢求職者給付金(一時金)です。
年金との兼ね合いや手続きの順番を一人で整理するのが難しいときは、受給までを伴走してもらえるサービスもあります。自分で申請すれば費用はかからないので、まずは無料相談で「自分の場合はどうなるか」だけ確認するのも一つの方法です。
確認した一次情報(2026年9月28日): ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」/大阪労働局「受給期間の延長」/厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~」。年金額・基本手当日額の上限は年度ごとに変わるため、最終的にはハローワーク・年金事務所で確認してください。





