記事内に広告(PR)を含みます
病気で働けなくなって辞めた、親の介護で辞めた、契約を更新してもらえなかった——こうした理由で退職した人は、失業保険で「特定理由離職者」として扱われることがあります。普通の自己都合退職より条件がよくなるので、知らないと損をしかねない区分です。
この記事では、特定理由離職者とは何か、どんな人が当たるのか、何が有利になるのか、診断書は必要かを、ハローワークの判断基準に沿って整理しました。
・普通の自己都合退職と違って、給付制限(原則1か月)がかからない
・受給資格は「離職前1年間に加入6か月以上」でOK(普通は2年間に12か月)
・①の雇止めは、2027年3月31日までの離職なら会社都合と同じ日数(最大330日)
・当たるかどうかを決めるのはハローワーク。病気が理由なら診断書などを求められることが多い
目次
特定理由離職者とは|2つの種類
① 雇止め(更新を希望したのに、更新されなかった)
期間の定めのある契約が終わり、本人が更新を希望したのに更新されなかった人です。ただし、3年以上続けて雇われていた場合や、更新すると明示されていたのに更新されなかった場合は、さらに有利な「特定受給資格者」になります。
図解:契約満了で辞めたときの区分
契約書に「更新する場合がある」と書かれていた人など
↓ はい
「更新します」と明示されていた場合は「いいえ」
↓ はい
ハローワーク「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」をもとに作成。最終的な判定はハローワークが行います。
② 正当な理由のある自己都合退職
| 理由 | 具体例 |
|---|---|
| 体力の不足・病気・けが等 | 体調を崩して、仕事を続けるのが難しくなった |
| 妊娠・出産・育児等 | 出産で退職し、受給期間の延長を受けた |
| 家庭の事情の急変 | 親の病気や介護で、退職せざるを得なくなった |
| 家族との別居が困難 | 配偶者や扶養する家族と離れて暮らし続けるのが難しくなった |
| 通勤が困難になった | 結婚による引っ越し、会社の移転、配偶者の転勤など |
| 希望退職への応募 | 会社の人員整理で希望退職に応じた(会社がいつも設けている早期退職優遇制度は除く) |
出典:ハローワークインターネットサービス「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」
特定受給資格者・普通の自己都合退職との違い
| 特定受給資格者(会社都合など) | 特定理由離職者①(雇止め) | 特定理由離職者②(正当な理由の自己都合) | 普通の自己都合 | |
|---|---|---|---|---|
| 主な理由 | 倒産・解雇・退職勧奨・ハラスメントなど | 更新を希望したが更新されなかった | 病気・介護・通勤困難・妊娠出産など | 正当な理由がない |
| 受給に必要な加入期間 | 離職前1年間に6か月 | 離職前1年間に6か月 | 離職前1年間に6か月 | 離職前2年間に12か月 |
| 給付制限 | なし | なし | なし | 原則1か月 |
| 給付日数 | 90〜330日 | 90〜330日(2027年3月31日離職まで) | 90〜150日 | 90〜150日 |
| 国民健康保険料の軽減 | 対象 | 対象 | 対象 | 対象外 |
給付日数はどれくらい?
①の雇止めの人は、2027年3月31日までの離職なら、会社都合(特定受給資格者)と同じ日数になります。②の人は、普通の離職者と同じ日数です。
| 年齢\加入期間 | 1年未満 | 1〜5年 | 5〜10年 | 10〜20年 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 90 | 90 | 120 | 180 | — |
| 30〜35歳 | 90 | 120 | 180 | 210 | 240 |
| 35〜45歳 | 90 | 150 | 180 | 240 | 270 |
| 45〜60歳 | 90 | 180 | 240 | 270 | 330 |
| 60〜65歳 | 90 | 150 | 180 | 210 | 240 |
↑ 特定受給資格者と、特定理由離職者①(雇止め・2027年3月31日までの離職)の日数。
| 加入期間 | 1年未満 | 1〜10年 | 10〜20年 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|
| 日数(全年齢) | 90 | 90 | 120 | 150 |
↑ 特定理由離職者②と、普通の離職者の日数。特定理由離職者は加入6か月以上(離職前1年間)で受給資格を得られます。出典:ハローワーク「基本手当の所定給付日数」
国民健康保険料も安くなる
特定理由離職者は、国民健康保険料の「非自発的失業者の軽減」の対象になります。前の年の給与所得を100分の30として計算するので、保険料が大きく下がることがあります。対象は、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが23・33・34の人などです。軽減は自動ではなく、市区町村への申請が必要です。
診断書は必要?理由ごとの確認書類
| 理由 | 確認に使われる書類の例 |
|---|---|
| 雇止め | 労働契約書、雇入通知書、就業規則など |
| 病気・けが等 | 医師の診断書など |
| 妊娠・出産等 | 受給期間延長通知書など |
| 家庭の事情の急変 | 医師の診断書、扶養控除等申告書など |
| 別居が困難 | 転勤辞令、住民票の写しなど |
| 通勤が困難 | 通勤経路の時刻表など(往復おおむね4時間以上が目安) |
| 希望退職 | 希望退職の募集要綱、応募したことがわかる資料など |
病気が理由の場合、ハローワークによっては「病状証明書」「就労可能証明書」などの決まった様式を使います。書いてもらう費用は自己負担です。様式や必要かどうかはハローワークごとに違うので、手続きの前に確認してください。
離職票が「自己都合」になっていたときは
特定理由離職者に当たるかどうかは、会社が書いた理由だけで決まるわけではありません。離職票-2の離職理由に納得できないときは、本人が書く欄で当てはまる理由に印を付け、具体的な事情を書いて、ハローワークに資料と一緒に申し出ます。ハローワークが事実を確認したうえで判定します。
| 料金 | 失業手当サポート:前払い298,000円/後払い398,000円(契約時に保証金5万円) 失業手当+傷病手当サポート:前払い440,000円/後払い550,000円(保証金10万円) |
|---|---|
| 特徴 | LINEで受給できる見込みを無料診断し、オンラインで相談。来社不要で全国から使える。 |
| 注意 | 公式ページには「受給できなければ全額返金」とある一方、特定商取引法の表記には「当社の故意又は重過失を除き、キャンセル・返金はできない」と書かれています。返金の条件は契約前に必ず書面で確認してください。 |
| 料金 | 一括払い160,000円/分割払い220,000円/後払い280,000円(初期費用0円・退職日の2か月後から全8回) |
|---|---|
| 特徴 | 給付金の申請サポートに加えて、退職代行や転職までまとめて相談できる。料金をプランごとに公開している。 |
| 注意 | 料金は受給額の何%ではなく固定。受け取れる見込み額が小さいと、費用のほうが大きくなることがあります。 |
| 料金 | 公式サイトでは公開されていません。当サイト運営者が把握している範囲では30万円前後が目安(無料相談のあと、受給見込みに合わせて案内される形式) |
|---|---|
| 特徴 | 社会保険労務士事務所の監修。傷病手当金・失業手当・再就職手当の組み合わせを相談できる。 |
| 注意 | 目安の金額は契約内容で変わります。無料相談で「総額」「支払う時期」「申し込み後にやめた場合・受給できなかった場合の返金」を必ず書面で確認してください。 |
よくある質問
まとめ|「正当な理由」があるなら、離職票の理由を確認しよう
- ✅ 特定理由離職者は「雇止め」と「正当な理由のある自己都合」の2種類
- ✅ 給付制限なし、加入6か月(離職前1年間)で受給できる
- ✅ 雇止めは2027年3月31日までの離職なら会社都合と同じ日数
- ✅ 国民健康保険料の軽減も対象(市区町村に申請)
- ✅ 判定はハローワーク。病気なら診断書などを用意する
離職票はいつ届く?届かないときの対処法離職票が届いたら、離職理由がどう書かれているかを最初に確認しましょう。
―会社都合退職と自己都合退職の違い―退職後の国民健康保険料はいくら?計算方法と非自発的失業者の軽減を計算例つきで元人事が解説―失業保険の受給期間延長とは?申請はいつまで・必要書類・解除の方法



