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「退職代行は弁護士に頼んだほうがいいの?」——相談で本当によく聞かれます。答えは、ほとんどの人は弁護士でなくていい。でも、弁護士でないと詰む人が一定数いる、です。
人事として10年、退職代行からの連絡を受ける側にいて、退職支援の会社で1,000件以上の相談を受けてきた立場から、弁護士の退職代行にしかできないこと、労働組合・民間業者との違い、料金の相場、弁護士が必要な人・不要な人の見分け方、弁護士法人が運営するおすすめ3社、「弁護士監修」の落とし穴をまとめます。
・弁護士/労働組合/民間の違い(できること・料金の比較表)
・弁護士が必要な人・不要な人の判定
・弁護士法人が運営する退職代行おすすめ3社(料金は各社ページの登録値)
・「弁護士監修」「顧問弁護士」の落とし穴
・依頼の流れと、失敗しない選び方
目次
結論|弁護士が必要なのは「お金の請求」か「会社と揉めている」人
| あなたの状況 | 向いている運営元 | 理由 |
|---|---|---|
| ただ辞めたい。会社と話したくないだけ | 労働組合(または民間) | 退職の意思は誰が伝えても有効。労組なら有給・退職日の交渉もできる |
| 有給を全部使って辞めたい・退職日を交渉したい | 労働組合 | 団体交渉権で会社と交渉できる。料金2万円台 |
| 未払い残業代・退職金・給与を請求したい | 弁護士 | 金銭請求の代理は弁護士だけ(弁護士法72条) |
| 会社から損害賠償・訴訟をほのめかされている | 弁護士 | 法的措置への対応と反論は弁護士の仕事 |
| パワハラの慰謝料・会社都合退職の認定を争いたい | 弁護士 | 証拠の整理から交渉・労働審判まで一貫して任せられる |
| 公務員・役員・業務委託 | 弁護士 | 一般の退職代行では対応不可のケースが多い |
弁護士の退職代行にしかできない5つのこと
| できること | 内容 | 労組 | 民間 |
|---|---|---|---|
| ① 未払い賃金・残業代の請求 | 計算・請求書送付・交渉・訴訟まで代理 | × (団体交渉で「求める」ことはできるが法的請求の代理は不可) | × |
| ② 損害賠償・訴訟への対応 | 「辞めたら損害賠償」と言われたときの反論・対応 | × | × |
| ③ 慰謝料の請求 | パワハラ・セクハラの慰謝料交渉 | × | × |
| ④ 離職理由の争い | 会社都合(特定受給資格者)の主張を代理 | △(交渉のみ) | × |
| ⑤ 法的な書面の作成・代理送付 | 内容証明・通知書の弁護士名義での送付 | × | × |
逆に言うと、「退職を伝える」「有給を消化する」「退職日を決める」だけなら、弁護士の出番はありません。それは労働組合の団体交渉で十分カバーできます。
弁護士・労働組合・民間の違い|料金と対応範囲の比較
| 弁護士(弁護士法人) | 労働組合 | 民間業者 | |
|---|---|---|---|
| 退職の意思を伝える | ○ | ○ | ○ |
| 有給・退職日の交渉 | ○ | ○(団体交渉) | × |
| 未払い賃金・慰謝料の請求 | ○ | × | × |
| 損害賠償・訴訟への対応 | ○ | × | × |
| 料金の目安 | 2.5万〜7万円台+請求案件は成功報酬 | 2万〜3万円 | 1.5万〜3万円 |
| 対応スピード | 事務所により即日〜数日 | 即日が多い | 即日が多い |
| 向いている人 | お金の請求・法的トラブルがある人 | 交渉したい人・ほとんどの人 | 会社と揉めておらず、伝えるだけでいい人 |
弁護士法人が運営する退職代行おすすめ3社
当サイトの会社ページで運営元・料金を確認できた弁護士法人運営の3社です。料金は会社ページの登録値(2026年9月時点)で、請求案件のオプションや成功報酬は各社サイトで必ず確認してください。
✔ 料金は25,300円/55,000円/77,000円(公式サイトより・2026年9月確認)
✔ 未払い残業代などは成功報酬20〜30%(獲得できた場合のみ)
「弁護士監修」「顧問弁護士」に注意|弁護士が対応するわけではない
人事側で退職代行からの連絡を受けていて一番多かった誤解がこれです。「弁護士監修」と書いてある民間業者に頼んだのに、有給の交渉を求めたら「それはできません」と言われた。
| 表記 | 実際に対応するのは | 交渉・請求は |
|---|---|---|
| 弁護士法人○○/弁護士が直接対応 | 弁護士 | ○ |
| 弁護士監修/顧問弁護士あり/弁護士指導 | 民間業者のスタッフ(監修は業務フローのチェックのみ) | ×(民間なら交渉も不可、労組なら交渉のみ可) |
| 提携弁護士を紹介 | 紹介先の弁護士(別契約・別料金) | 紹介先しだい。紹介料が絡む形は弁護士法上の問題になり得る |
弁護士の退職代行に依頼する流れ
弁護士の退職代行で失敗しない選び方
- ✅ 「弁護士法人」名義かを確認する(「監修」「顧問」ではなく)
- ✅ 基本料金に何が含まれるか(退職の意思伝達・有給交渉は込みか、請求案件は別料金か)
- ✅ 成功報酬の決め方(未払い金の回収額に対する割合が一般的。割合は事務所で異なるので契約前に必ず確認)
- ✅ 即日対応の可否(弁護士は営業時間が限られる事務所もある)
- ✅ 証拠の有無を正直に伝える(タイムカード・給与明細・メール・録音。なくても相談はできる)
- ✅ 返金保証・キャンセル規定を確認する
弁護士の退職代行に関するよくある質問
男の退職代行はやばい?評判・口コミと料金/わたしNEXTの評判・口コミ(女性向け)/弁護士法人ガイアの退職代行の口コミ・評判
まとめ|請求するものがあるなら弁護士、なければ労働組合
- ✅ 弁護士にしかできないのは金銭請求・損害賠償対応・慰謝料・法的書面
- ✅ 「辞めたい・有給を使いたい」だけなら労働組合で十分(2万円台)
- ✅ 弁護士法人運営はガイア(25,300円)・みやび(27,500円)・退職110番(要問い合わせ)。請求案件はオプション・成功報酬を確認
- ✅ 「弁護士監修」は弁護士が対応するわけではない。「弁護士法人」名義かで見分ける
- ✅ 相談時に「請求したいものがあるか」を先に伝える
弁護士に頼むべきかどうかは、「会社が怖いか」ではなく「会社に請求するものがあるか」で決まります。ここを間違えなければ、料金も結果も損しません。
※本記事は弁護士法72条(非弁行為)、労働組合法(団体交渉)、民法627条と、著者の人事・労務実務(退職代行からの連絡対応)をもとに2026年9月時点で作成しています。各社の料金・対応範囲は当サイト会社ページの登録値であり、最新情報・オプション料金は各社公式サイトでご確認ください。筆者は弁護士ではなく、法的判断は弁護士にご相談ください。




