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退職の手続き

退職後の国民健康保険料はいくら?計算方法と非自発的失業者の軽減を計算例つきで元人事が解説

退職後の国保料はいくら?

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退職して国民健康保険(国保)に入ることになったけれど、保険料がいくらになるのか見当がつかない——国保の保険料は、住んでいる市区町村と前年の所得で決まるため、会社員のときの保険料とはまったく違う計算になります。

この記事では、国保料の計算のしくみを、東京都新宿区の令和8年度の保険料率を使った計算例で説明します。あわせて、会社都合などで辞めた人の保険料を大きく下げる「非自発的失業者の軽減」も紹介します。

💡 先に結論
・国保料は「所得割(前年の所得に応じた額)」+「均等割(加入者1人ごとの定額)」で計算する(新宿区の場合)
・前年の所得で計算するので、退職直後はいちばん高くなりやすい
・会社都合などで辞めた65歳未満の人は、前年の給与所得を30%とみなして計算する軽減がある
目次
  1. 国保料の計算のしくみ|新宿区の令和8年度の例
  2. 計算例|年収400万円で退職した30歳・単身の場合
  3. 非自発的失業者の軽減|対象と申請方法
  4. 国保と任意継続、どっちが安い?
  5. よくある質問

国保料の計算のしくみ|新宿区の令和8年度の例

国保料は、所得に応じた部分と、人数に応じた部分を足して計算します。計算方法と料率は自治体の条例で決まるので、市区町村ごとに違います。新宿区では、前年(令和7年)の総所得金額等から基礎控除43万円を引いた「算定基礎額」に、次の料率をかけます。

区分 所得割率 均等割額(1人あたり) 上限
基礎分(医療分) 7.51% 47,600円 67万円
後期高齢者支援金分 2.80% 17,600円 26万円
介護分(40〜64歳の人だけ) 2.43% 17,800円 17万円
子ども・子育て支援金分(令和8年度から) 0.27% 1,873円(18歳以上) 3万円

令和8年度からは、国の「子ども・子育て支援金」の負担が国保料にも上乗せされています。

図解:国保料の計算の流れ(新宿区の場合)

前年の所得から計算する

前年の給与収入給与所得控除を引く
=給与所得
基礎控除43万円を引く
=算定基礎額
所得割率をかける
+均等割を足す
年間の国保料
加入した月数分

年度の途中で国保に加入した場合は、加入した月の分から計算されます。

計算例|年収400万円で退職した30歳・単身の場合

2025年の給与収入が400万円の人が、2026年度に新宿区で国保に1年間加入した場合の概算です(30歳なので介護分はかかりません)。

計算 何も申請しない場合 非自発的失業者の軽減が認められた場合
給与所得(収入400万円−給与所得控除124万円) 276万円 276万円 × 30% = 82.8万円
算定基礎額(−基礎控除43万円) 233万円 39.8万円
基礎分 222,583円 77,489円
後期高齢者支援金分 82,840円 28,744円
子ども・子育て支援金分 8,164円 2,947円
年間の国保料 約31.4万円(月約2.6万円) 約10.9万円(月約0.9万円)

図解:軽減を受けると、年間の国保料はここまで下がる

何も申請しない場合  非自発的失業者の軽減が認められた場合

年間の国保料(新宿区・年収400万円・30歳単身の例)
313,587円
109,180円

金額は概算です。実際の保険料は、住んでいる自治体の料率、加入した月数、家族の人数で変わります。

非自発的失業者の軽減|対象と申請方法

項目 内容(新宿区の案内)
対象 離職日に65歳未満で、雇用保険の「特定受給資格者」(倒産・解雇など)か「特定理由離職者」(雇止め、正当な理由のある自己都合など)と認められた人
軽減の内容 本人の前年の給与所得を100分の30として保険料を計算する(給与所得以外の所得は軽減されない)
期間 離職日の翌日が属する月から、その翌年度の末まで
必要なもの 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)、本人確認書類、マイナンバーがわかる書類
申請先 住んでいる市区町村の国保の窓口(郵送できる自治体もある)
⚠ 離職理由がカギ
雇用保険受給資格者証の「離職理由」のコードで判定されます。自己都合(給付制限あり)の人は対象外です。パワハラや退職勧奨などで辞めたのに自己都合になっているなら、ハローワークで離職理由について申し立てることも考えましょう。
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国保と任意継続、どっちが安い?

協会けんぽの任意継続は、退職時の保険料の約2倍(会社が負担していた分も自分で払う)ですが、計算に使う標準報酬月額には上限(令和8年度は32万円)があります。前年の収入が高い人は、国保より任意継続のほうが安くなることがあります。一方、軽減が使える人は、国保のほうが安くなることが多いです。両方の金額を出して比べましょう。

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よくある質問

Q. 国保の加入手続きはいつまで?
A. 退職日の翌日から14日以内に、市区町村の窓口で手続きします。健康保険の資格喪失証明書などが必要です。遅れても、保険料は加入すべきだった月までさかのぼって請求されます。
Q. 自分の自治体の国保料を知るには?
A. 多くの市区町村が、ホームページで保険料率や試算表を公開しています。窓口で前年の所得をもとに試算してもらうこともできます。
Q. 所得が少なくなったら、翌年度は安くなる?
A. 国保料は前年の所得で計算するため、無職の期間が続けば、翌年度の保険料は下がります。所得が一定以下なら、均等割が7割・5割・2割軽減される制度もあります(住民税の申告が必要な場合があります)。
海田
この記事を書いた人
海田 次郎
人事5年・労務5年の実務を経て、退職支援会社で退職相談の面談を1,000件以上担当。会社側と辞める側の両方を見てきた経験から、制度は一次情報で確認し、サービスの弱点も含めて正直に書くことを方針にしています。

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