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「年の途中で会社を辞めたけど、年末調整はどうなるの?」「失業保険をもらっている間も何か出す必要がある?」——毎年10月から12月にかけて、検索が大きく増える疑問です。
結論から言うと、年の途中で退職した人は、辞めた会社では年末調整を受けられないのが原則です。そのあと年内に再就職したかどうかで、やることが変わります。人事・労務の実務経験をもとに、国税庁の案内に沿って、あなたがどれに当てはまるかを整理します。
・年内に再就職した → 新しい会社で、前の会社の分も合わせて年末調整。前の会社の源泉徴収票を提出する
・年末まで無職 → 翌年に確定申告(還付申告)。払いすぎた所得税が戻ることが多い。5年間できる
・失業保険(基本手当)は非課税。年末調整にも確定申告にも入れない
・2026年分から基礎控除などが引き上げられ、年末調整か確定申告で反映される
図解:あなたの年末調整はどうなる?(2026年に退職した人)
11月末までに辞めた人は、ほぼ「はい」
↓ はい
パート・アルバイトで給与をもらう場合も含む
↓ はい
扶養控除等申告書を出している勤務先
↓ はい
国税庁「No.2665 年末調整の対象となる人」をもとに作成。例外(パートで給与総額136万円以下の人など)は本文で説明します。
目次
年の途中で退職した人は、原則として年末調整されない
年末調整は、1年間の給与と所得税を会社が12月に精算する仕組みです。対象は「1年を通じて勤務している人」や「年の途中で就職して年末まで勤務している人」で、年の途中で辞めた人は原則として対象外です。
ただし国税庁は、年の途中で退職した人でも、次のどれかに当てはまる場合は年末調整の対象になるとしています。
| 年末調整の対象になる中途退職者 | よくある例 |
|---|---|
| 12月に支給されるべき給与等の支払を受けた後に退職した人 | 12月の給料日を過ぎてから12月中に辞めた |
| 本年中に支払を受ける給与の総額が136万円以下の人(退職後、その年に他の勤務先から給与を受ける見込みのある人を除く) | パートで働いていて、年内は再就職しない |
| 著しい心身の障害のために退職した人(退職後、その年に再就職する見込みのある人を除く) | 病気やけがで働けなくなって辞めた |
| 死亡によって退職した人 | — |
| 海外支店等への転勤などで非居住者になった人 | — |
出典:国税庁「No.2665 年末調整の対象となる人」(令和8年4月1日現在の法令による)。136万円は2026年分の金額です。
自分が年末調整されたかどうかは、会社から届く源泉徴収票で確認できます。年末調整をしていない源泉徴収票は、「給与所得控除後の金額」や「所得控除の額の合計額」の欄が空欄になっているのが一般的です。
年内に再就職した人:新しい会社で、前の会社の分も合わせて年末調整
年内に別の会社に入り、12月にもそこで働いているなら、新しい会社が、前の会社の給与も合わせて年末調整をします。そのために必要なのが、前の会社が発行する源泉徴収票です。
年末まで無職の人:翌年に確定申告をすると、所得税が戻ることが多い
会社員の所得税は、毎月の給料から「1年間働き続ける」前提の金額で差し引かれています。年の途中で辞めて年末まで再就職しないと、この精算がされないまま年を越すので、多くの場合、所得税を払いすぎた状態になっています。
国税庁は、年の途中で退職して年末調整を受けず、源泉徴収税額が納めすぎになっている人を、還付申告ができる例として挙げています。還付申告は、翌年1月1日から5年間提出できます。2026年に辞めた人なら、2027年1月1日から申告できます。
| 用意するもの | どこで手に入るか |
|---|---|
| 退職した会社の源泉徴収票 | 退職後1か月以内に会社から届く |
| 国民年金の控除証明書 | 日本年金機構から郵送される |
| 国民健康保険料の金額がわかるもの | 領収書や納付通知書(証明書の添付は不要) |
| マイナンバーカード(スマホで申告する場合) | — |
手順やスマホでのやり方は、こちらの記事にまとめています。
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失業保険をもらっている人:年末調整にも確定申告にも入れない
失業保険(雇用保険の基本手当)は、所得税がかからないお金です。雇用保険法12条で、失業等給付として受け取ったお金に税金をかけることはできないと決められています。そのため、年末調整の書類にも確定申告書にも書く必要はありません。再就職手当も同じ扱いです。
なお、失業保険をもらいながらアルバイトをして給与を受け取った場合、そのアルバイト代は給与所得です。年末に在籍していればその勤務先で、そうでなければ確定申告で精算します。
2026年分から変わること|基礎控除と給与所得控除の引き上げ
2026年度の税制改正で、2026年分(令和8年分)の所得税から、次の見直しが行われました。施行は2026年12月1日で、12月の年末調整で1年分まとめて精算されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 基礎控除 | 本則が58万円から62万円に。加えて、所得に応じた上乗せがある |
| 給与所得控除の最低保障額 | 65万円から74万円に |
| 源泉徴収税額表 | 2027年1月以後に支払う給与から新しい表を使う |
出典:国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」「同Q&A」
年の途中で辞めて年末調整を受けない人も、確定申告をすれば改正後の控除で計算されます。2026年に辞めて年末まで無職だった人は、確定申告をすれば引き上げ後の控除が反映されます。
退職したタイミング別|年末調整と、そのあとやること
| 退職したタイミング | 辞めた会社の年末調整 | そのあとやること |
|---|---|---|
| 11月30日までに退職(12月の給与はない) | されない | 年内に再就職 → 新しい会社で年末調整/無職 → 翌年に確定申告 |
| 12月の給料日を過ぎてから12月中に退職 | されるのが原則 | 源泉徴収票で確認。されていなければ確定申告 |
| 12月31日付で退職 | されるのが原則(12月も在籍しているため) | 12月分の給与が1月に払われる場合、その分は2027年分の所得になる |
12月に辞めるか、年明けまで在籍するかで迷っている人は、ボーナスや社会保険料との関係もあわせて確認してください。
よくある質問
まとめ|辞めた年の年末調整は「年内に再就職したか」で決まる
- ✅ 年の途中で退職した人は、辞めた会社では原則として年末調整されない
- ✅ 年内に再就職したら、前の会社の源泉徴収票を新しい会社に出して年末調整
- ✅ 年末まで無職なら、翌年1月1日から確定申告(還付申告)。5年間できる
- ✅ 失業保険・再就職手当は非課税。どこにも書かない
- ✅ 2026年分は基礎控除などが引き上げられ、年末調整か確定申告で反映される
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